行過ぎた犬の効用 オーストリアからのメール↑ 「昨年一月」が思い出される
この世で一番住み心地が良い国とは英国の経済誌「エコノミスト」が111カ国を比較して、この世界で暮らし向きが良い国の調査、ランキングを発表したそうです。この世で一番住み心地の良い国とはどこ?
さて、日本は何位に位置しているのでしょうか? 気になるところですね。
まあ、そんなに高順位に属するとは思われませんが。
地震大国、日本! 自然災害(台風等)が多い日本! たまたま日本にやって来ていたヨーロッパからのアーティストやらミュージシャンが先回の台風や地震に身近に接した訳です。帰国後、その感想を語っているのを当地のテレビで視聴しましたが、皆、驚きと怖さを表明していました。
日本は生活するのに最高だ、という日本の文化やら風習、そして日本女性にぞっこん惚れ込んでしまった外国人もいることはいる。それどころかその日本に実際に住み付いている人もたくさんいるようですが、一般的には、日本は外国人にとっては住み難いと言うことになっているようです。物価が世界で一番高いから(?)、ということのようですが。
とにかく、狭い国土に人口が多く、人々が犇めき合っている。ちょっと出歩くと犬も棒に当たるといった風に人にも当たることが多い。
日本人はテンション民族だと良く評されますが、人間関係がテンション関係となっていて、ギスギス、こころが休まることが余りない、とか。
ヨーロッパでは人にちょっとでも触れると直ぐに「失礼」を詫びますが、そんな意識で日本の電車に乗り込んだらどうなるか。乗車から下車するまでテープを何度も巻き直して再生したかのごとく「失礼!」、「失礼!」、「失礼!」と繰り返していなければなりませんね。
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この「エコノミスト」誌は昔、イギリスにいた時、格好を付けて読もうとしていたことがありましたが、当時のわたしにとっては高級誌過ぎる英語雑誌ということで解読にちょっと歯が立たないことを感じたものです。外国に住むとはその国の言葉とも対峙しなければならないことを意味するのですよね。
経済専門雑誌と言っても良いかと思いますが、世界の事情が経済という観点から分かるようになっている、もちろん英国人の目から見た世界を知ることが出来るものであるようです。
実際のその雑誌が手元にはないので何とも調べる術が見出されないのですが、50位以内に入っているのでしょうかね。わたしが想像するに、50のボーダーライン前後でしょうかね。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/4020523.stm
「トップ 10」は以下の通り。
ヨーロッパの国々で占められています。ドイツ語原文でも言及されていますが、一つ恰も突然お邪魔しますといった風に、例外的に(?)オーストラリア(オーストリアとよく混同される)が食い込んでいますね。
アイルランド、アイスランド、スペイン、そしてオーストラリアにも行ったことがまだありません。その他の国々は成るほど、そうかもしれないといった印象があります。
1 Ireland
2 Switzerland
3 Norway
4 Luxembourg
5 Sweden
6 Australia
7 Iceland
8 Italy
9 Denmark
10 Spain
11位以下、最後の111位までのリストを求めて、インターネットをサーフィンしてみたのですが、見つかりませんでした。検索の仕方が拙かったのか、それともそもそも全部のリストは興味対象外ということでインターネット上で は公開されていないのか。
いつも思うのですが、求める情報が一発で見つかる最良の、最高の、究極の検索方法とでもいうべきものはあるのでしょうかね。どなたか教えてください。時間を節約したい。
http://www.ireland.com/newspaper/front/2004/1117/3702279986HM1QUALITYLIFE.html
http://www.buzzle.com/editorials/11-17-2004-61767.asp
http://www.newskys.co.uk/property_news/economist_puts_ireland_at_top_of_quality_of_life_list/596/article.html
どこか知らない遠い外国に行ってみたい、あの都市、あの街を訪れてみたいという気持ちやら希望、願望、それらを持ちつづけて、ついには実際にその地を訪れる人も多いかと思います。
日本にはない別格のダイナミックな自然等(ノルウェーのフィヨルド、フィンランドのオーロラ現象、中央ヨーロッパのアルプス等々)を体験したい、日本にはない観光資源に肌で触れてみたい。
今日では海外を体験したいがために何日間かフリーな時間を取って行くことは普通のことになったようですね。結構な贅沢と見られないこともない。それともそれだけ自由交通が発達したお陰でしょうか。
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ヨーロッパの人たちは夏のバカンスを外国へと出掛けて行って過ごす人も多いです。そうやって外国気分を味わっているのでしょうか。バカンス、休暇を取るのは当然の権利といったような意識がありますね。
観光客としてバカンス客として外国を一時期だけ訪れる。どの外国を訪れるかはその人その人によって異なる色々な要因があるでしょうが、皆、休暇等が終われば自国に帰って来て、いつもの自国内での生活に戻って行くのです。
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外国へ行ってみたい! あの外国都市へ行ったみたい! あの街を歩いてみたい。
日本人の憧れの土地は昔も今も変わらないのでしょうか?
フランスのパリ、 アメリカのハワイとか。
今日では情報、宣伝が結構行き届いて、世界各地の様子を情報として入手することができるようになりましたが、それでも実際にその地に自分で行ってみたいということにもなりますよね。勿論、暇と予算と、それから、、それから、、、、、 といったものが必要になりますが。
そこに行って、また戻ってくるということには満足出来ないとなるとどうなるのか。
その外国で住んでみたい! あの都市に住んでみたい!
永住することはないにしても、暫くは住んでみたいと思われる憧れの国、都市、街、または土地がこの世界にはあるのかもしれない。所謂地上の別天地、地上の天国とでも言えるようなところがあるのかもしれません。
海が見える所に住んでみたい、湖畔に住んでみたい、山奥に住んでみたい、孤島に住んでみたい、地上の楽園はどこにあるのか。
どなたか、そんなところをご存知ですか。自分にとっての楽園、住み心地の一番良いところはどこに? この地球上のどこかにあるのか、
アジアはどうか。中国? 東南アジア? タイ? ベトナム? インド?
北米はどうか。 中南米はどうか。
ヨーロッパは、北欧はどうか。
そこに住むことが自分にとって何らかの意味でプラスになるから、そこに住んでみたいと願望するのでしょうが、そのプラスと思われる要因とは何でしょうか? 自然環境が良いからか、
自分の健康に良いからか、
つまり空気が美味しいからか、
人間生活に必要なものが殆ど手に入るからか、
生活を安上がりに出来るからか、
気楽にストレスフリーで暮らせるからか、
交通の便が良いからか、
好きなこと好き勝手に何の気兼ねもなく出来るからか、
現在、海外、外国に住んでいる日本人もたくさんいますが、その外国に住むようになった理由が個人的な憧れを動機としたものか、それとも会社から派遣された海外駐在員として住んでいるのか、その外国でビジネスをするようになったからとか、それとも国際結婚をしたので相手の国の人と一緒にその外国に住むようになったとか、外国に住むに至った理由も個人的であったり、あなた任せであったり、色々あるようですね。どこに住もうとも、またお相撲さんが相撲を取ろうとも、皆幸せでありたいのです。
生れ育った国が一番だ、ということかどうかは一概には断定出来ないでしょうが、一生自国内から出ることもなく一生を終える人だって圧倒的に多いでしょう。金銭的に出て行けない人もいますでしょう。
海外に出て行った方が自分のためになると考えて出て行った人もいるでしょう。
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生れ育った国よ、さらば! また戻る日まで、とか。
所謂政治的な移民者、自国では迫害されるというので自由を求めて外国へと移住する。共産国からは自由を求めて民主国へと脱出を試みる人たちが絶えませんでした。
また経済的な移住者も結構ヨーロッパ各国(スペイン、フランス、イタリア、ドイツ、オーストリア、イギリス等々)にはアジア近隣諸国またアフリカからとやってくるようです。日本人も昔ブラジルに移住して行きました。つまり経済的に裕福になりたいという人たち。昔は宗教的な迫害を避け信教の自由を求めてアメリカに渡ったピルグリム・ファーザーズたち。
今日の世界、世界は一つとは言われるように国境がないようで実はあるのですが、そうした一つなる世界に向けて人々の意識は広がりつつあるのでしょうか。 外国移住の理由として、政治的、経済的、宗教的、
わたしの従来の主張は、外国を旅行する、つまり観光客または旅人として外国を訪れる、暫く滞在するということと、その外国に住民となって住むということとは、その人に違った印象、心構えを与えられ強いられるものであるということ。
観光やらで訪問した国、または都市がそのままそこに住んでみたい国、都市となるとは必ずしもいえないでしょう。海外から帰って来て、いやあ、日本が一番良い、やはり日本が一番だ、という印象を持つに至る人もいるでしょう。第一、日本だったら言葉が通じる、ご飯は食べられる、畳の上で寝れる、等々。
どこの国であろうとも、自分の国はひどい国ですよ、などと表立って宣伝することはないとおもいます。それは個人にも当てはまることです。というか、個人の延長が家庭であり、家庭の延長が社会であり、社会の延長が国と言えます。だから、個人だって良いことだけを、長所だけを強調したいし、良く見せたいでしょう。個人のあつまりである国家も実はそうした傾向が見られるのです。
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わが国はこんなにも素晴らしい、いらっしゃい! 観光で、経済で誘致することに良好なイメージ作りに各国とも精を出しているのです。
そんなイメージをふんだんに受け取った外国の人は「おお、そんなにも素晴らしい国なのか、そんなにも素敵な所なのか、それならばちょっと行ってみようか、訪ねてみようか、ついでに住んでみようか」ということになるのでしょう。
その国の観光政策にうまく乗せられて、ひょこひょこと出かけてゆく。まあ、それは人生経験だと割り切れば、別に忌み嫌う必要もないでしょう。
この世界にわたしにとって一番住みたい国が今もってあるのか知らん。わたしは日本を数年前発つ前、外国に行ったらそれぞれの国に短くとも3ヶ月滞在、住んでみよう、と自分に言い聞かせていたことがあります。まずは最初の外国、ロシアにやって来ましたが、3ヶ月住むなどということは最初から無理、通過しました。フィンランドに入り、スウェーデンにやって来て、以前から思っていたように少なくとも3ヶ月の滞在を結果的には達成しました。それ、次の国にも3ヶ月、と思いながら移動、ヨーロッパを南下し始めましたが、寒い冬のヨーロッパ。3ケ月ずつ滞在といっても季節を考慮に入れることを忘れていたのでした。滞在費も永久に続くものではありませんでした。
寒すぎる3ヶ月もしんどい、暑すぎる3ヶ月もシンドイでしょうね。結局、温帯地域に育ったわたしは温帯地域に適合するしかないのでしょうか。各国に3ケ月つづ滞在するというアイディアも何時しか立ち消えて行ってしまいました。極寒地域の国では生き難い(行き難い)と感じ入った次第です。
経済誌「エコノミスト」によるとアイルランドが一番暮らし良いとのこと。アイルランド人にとって、ということでしょうね。それとも日本人がアイルランドに住むようになれば、同じように一番暮らし良いと感じることができるのでしょうか。
人間にとって一番住み心地のよいところは、南国のどこか孤島でしょうかね。そんな風にロマンチックな思いを弄びながらも、明日のパンのことを心配しているわたしでもあります。
住めば都、、、、、、。
この句は諦観の域に入ってしまった人には当てはまるようだ。
(Marchtenk 25.November 2004)