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 [オーストリア人百人一周]

デジカメの故障、修理、その他を巡って  オーストリアからのメール   オーストリア5月のOnomatopoeia

 

              オーストリア大統領選挙、迫る





■2004年オーストリア大統領選、女性大統領候補

オーストリアの歴史上、いや、オーストリア国でも初めての女性大統領が誕生するのか、 それとも今までどおり男性の大統領が選出されるか。

世界を見回せば、女性大統領(東南アジアのある国々、そしてヨーロッパは北欧、 フィンランドなど)が既に存在していることを知り、 別に目新しいことでもない、わざわざ女性の大統領が誕生、出現するかどうなのかといったことについて紙幅 (というか、コンピュータ画面)を埋めることもないのではないのかと思われるのですが、 やはりオーストリアでの事情もあるということで、取り上げましょう。

一国の首相が女性(例えば、インドのインディラ・ガンディー首相が記憶に残っています) であるということはそんなに珍しくもなくなってきているとしても、 一国の大統領が女性であるということはこの世界ではまだ珍しい、ということからも 話題に取り上げる十分な理由にもなると言えるかも知れません。  

ここはオーストリア国。ヨーロッパのど真ん中にある、昔は大国だった、 今は小国。オーストリア国の女性達の目から見れば、「我らが女性陣もとうとう、 いや、やっと」と言ったところなのでしょうか、今までのどちらかと言うと相変わらずの男性支配の社会で、 その最高峰である大統領職を実質的に”勝ち取れる”かも知れないのです。 意識ある女性陣にとっては分水嶺に立たされている!  と固唾を飲んでこの選挙結果を見守ることになるかも知れません。 もうすぐ、来週のお楽しみです。

もし「オーストリア国現代女性史」とでもいうものがこの国で著されるとするならば、 オーストリア国の女性達にとっては、 女性が初めて獲得した大きな勝利のシンボルとして将来、 多くの女性有権者たちの目には映るかも知れませんね。 「女性だって大統領になれるのだ、男ども、分かったか!?」とそんな風に息巻く女性もいるかも。  



■男か、女か

「男か、それとも女か」といった多義的な設問。人類始祖アダムとエバの時代から今日に至るまで、 二つに一つといった見方が有力的に継続して来ましたが、男と女との間には埋めることが出来ない溝が 横たわっているかのようです。 出来ない男もいれば、出来る女もいるでしょうし、出来る男がいれば出来ない女もいるでしょう。

男が先か、女が先か、男と女の然るべき位置関係を巡って、侃々諤々、人類歴史上、 相変わらず終わりが見えないかのような、男と女の間での”戦い”が続いているようです。が、 最終的に両勢力が首肯出来る確定的な結論は男と女が存在する限り出て来ないことになっているのかも。   

つい二、三日前の当地の日刊新聞の投書欄をちょっと横目に読んでみたら、 読者(オーストリア女性)の主張が載っていました。「女性にも同じチャンスが与えられるべきだ」と

「既に女性大統領候補者が立っているのだから、チャンスは与えられていますよ」と わたしは投書を読みながら黙ってコメント。 この女性投稿者の意図する所とは女性も大統領になって何故いけないのか、女性にも大統領をやらせろ、 ということでしょう。この機会を捉えてもっと広範囲に渡って男女同権を達成させましょう、と いうのが本音でしょうが。

オーストリア国ではまだ男女同権ではない、ということなのでしょうか。 社会での女性の活躍ぶりが雑誌等でよく取り上げられるのを見ると、 まだまだだと報道しているのか、それともオーストリアの社会では こんなにも女性が達者にやっていると教えてくれているのか、 どう判断して良いものやら迷うことがありますが、とにかく、 この女性投稿者が結論として述べていることは正しいことと思われます。

曰く「今までの男性を優位とする考え方を女性優位の考え方で 置き換えようとすることは間違っていることでしょう」 オーストリア国にも女性の立場を弁えた人はちゃんといると感心した次第です。

女性にも同等の権利を与えなさい、ということですね。女性にとってのチャンスは今、 目の前にある、ということのようです。女性が大統領になって何故いけないのか、 女性にだって出来る、と。

”オーストリア国全女性連盟”(そんなのがあるのかどうかは調べていませんが) の期待を担って、女性大統領候補者は今日も過密なスケジュールを消化しながら、 オーストリア国のどこかで遊説していることでしょう。  



■女性大統領候補者、その人とは?

その女性大統領候補とは、オーストリア国の現外務大臣を務める、 オーストリア国第一党、「国民党」の、Dr.Benita Ferrero-Waldner という方です。

同じオーストリア国に住んでいながらも直接会ったことも話したこともありませんが、 新聞、雑誌やらテレビで、その姿を拝見させていただくと、 小奇麗に原色のスーツを着こなし、お化粧もちょっと厚化粧ではなかろうか、 特に口紅は真っ赤か! 輪郭もはっきり周到に塗っている。 眉毛も毎度書き換えているかのようです。

 そんな第一印象をこの男性なる筆者は受けます。まあ、 そんな外面的なことなどどうでも良い、ということになるでしょうが、 相当の時間を掛けてお化粧をしていることが推測されます。公的な人物ですから、 どこで誰が見ているか分かったものではありません、 見ている人に不愉快な思いを与えてはいけないといった配慮が、 抜かりなくなされていることは十分理解出来ます。  

何が一番印象的かと言えば、そんなお化粧の厚さ加減も忘れさせてしまう、 この方のスマイルですね。この方のスマイルは自前なのでしょうか。 それとも計算されたものなのでしょうか。真っ赤な口紅が大きくスマイルしている。

外交官を務めていたということでもありますから、 四方八方に当たりを良くするためにもスマイルの訓練を受けてきて、 それがそのまま習慣となったのでしょうか。

とにかく、スマイルで相手を負かしてしまおう、といった風でもありますね。 別にスマイルにケチを付けているわけではありませんので、彼女のファンの方、 お間違いないように。ムッツリよりもスマイルの方が確かに良い、と思います。 接するに当たりが良いことは言うまでもないでしょう。

このスマイルがどうオーストリア国民に受け取られているのか。 来る4月25日に注目しましょう。スマイルだけで最終結果が左右されるとは思われませんが、 それでもスマイルの威力は侮れないかと思われます。  

以前、3、4年前のことですが、オーストリア国はEU欧州連合諸国から 総スカンを食ったことがありますが、そんな爪弾き的な対応を受けたオーストリア国の、 その当時の外務大臣が彼女その人でした。極右翼的と見做されている自由党と国民党との連立政権が成立して、 極右政党の政権参加に良い思いをしない、他の加盟国からはオーストリアとはお付合いをしない、 と一方的な絶交状を突きつけられたのでした。

そんな意地悪をする他の加盟国に対して、 彼女は辛抱強く働きかけて行った、とか。もちろん、 ご自分のスマイルを引提げてですね。加盟各国の男性閣僚たちに女性の 〈隠された、いや画された?)武器でもあるスマイルで時にやんわり、 時に強く攻めて行ったとか。つまり、オーストリア国の立場を辛抱強く訴え説得して行ったとか、 スマイルを絶えさせることなく。

彼女のスマイル戦略に加盟国の男性お偉方たちもとうとう負けてしまい、 気も変わり、オーストリア国に対する”変な”制裁もいつしか解除されることなりましたが、 あの制裁行為は何だったのか、必要だったのか、と今から当時を振り返ってみると、 大人気ないことを加盟各国はオーストリア国に仕掛けていたと言えるかもしれません。

外交手腕についてはメッテルニヒの時代から長けているオーストリア国のこと、 大人のオーストリア国としては、最初は戸惑いのスマイルで以ってやんわりと制裁を受けながらも、 次第に確信に満ちたスマイルで彼等たちの心の頑なさを解除して行ったのでした。 彼女のスマイルがなかったら、制裁解除ももっと長引いていたかもしれません、−−−−−−と、 この筆者は彼女のスマイルを評価しているのです。  



■男性大統領候補者とは誰?

今回の大統領選挙に立候補している男性候補者とは、Dr. Heinz Fischer と言う人です。長らくオーストリア議会の第一議長を勤めてこられ、 現在も第二議長地位にあります。オーストリア社会党に所属。

以前にも言及しましたが、オーストリアの選挙戦と言うのは静かに行われるものなのですね。 (「オーストリアからのメールNo.12」参照 ) どこかの国のそれのようにお祭り騒ぎといった風ではありません。落ち着いている、 というのは大人びていると言えましょうか

今回の大統領選に誰が出馬してくるのか、という点についても静かに、 それとなく名前が新聞、ラジオ等のマスメディアを通して出てきました。 勿論、候補者ご本人も追って記者会見をしたりして、立候補の意思を表明したり インタビューを受けたりしていました。二人の大統領候補者名が明らかになった後、 第三人目が名を上げたのでしたが、結局、選挙戦を勝ち抜くための後方支援基盤に欠けていたためと か、立候補を取りやめてしまいました。

わたし自身としては、個人的にもう一人の方が立候補に名乗り出てきてオーストリア の世間をアッと言わせるのではないだろうか、今か、今かと密かに野次馬的に期待していましたが、 ご本人どうも最初から立候補はしないことに決めていたのでしょうか、 その名前はとうとう聞かれませんでしたね。(「 オーストリアからのメールNo.14、その五」参照)  第2のシュワちゃんになってくれれば面白いのに、、、と傍観者的に思っていました。


■半と出るか、丁と出るか

選挙人たちは最寄の学校やら、公共の施設に設けられた投票場へと出向いて行き一票を投票すること になるのでしょう。 投票に行くか行かないか、それはその本人が決めること 、オーストリア人である年齢に達していれば選挙人としての権利を有し、 その権利を行使するかどうかも、その人が決める、 といった誠に個人の責任に任せるといった考え方でしょうか。

 投票するとしたら、誰にしますか?」と個人的な質問をちょっと試しに我が奥様にしてみた所、 自分は女性であるし、女性の味方ということを暗黙にもわたしに悟らしめようとしていたのでしょうか、

「勿論女性大統領<”候補”、と付け加えるべき、というのはこの筆者の加筆で>に、投票しますよ」と。

確かに恰ももう大統領になったかのように、女性大統領Bundespräsidentin Ferrero-Waldner と意識的にか、 書いている人も見受けられます。

今回の大統領選挙は別名、オーストリア国の男対女の”戦い”でもある、という見方。 当たらずも遠からずではないでしょうか、オーストリア国女性全体の観点に立てば、、、、。 オーストリアの全女性陣が女性候補に投票したとして、 またオーストリアの全男性陣が男性候補に投票したとして、 オーストリアでは女性数が多いのか、男性数が多いのか、 また女性であったとしても国民党が嫌いな人もいるだろうし、 また男性であったとしても社会党が嫌いな人もいることだろうし、 男性、女性、マイナス要因を色々と差し引いて、結局選挙結果は男性陣に軍配が上がるのか、 それとも女性陣に上がるのか。これではまるで賭けみたいだ。 外国人のわたしはオーストリア大統領選挙をそんな視点から眺め変にワクワクしているのです。


■選挙結果判明後は?

ある新聞のインタビューに答えていました。

「大統領選挙で選出されなかったとして、それでも政界に留まりますか?」

Fischer 男性候補(1938年生)「いいえ、年金生活に入ります。本を書きます」

Ferrero 女性候補(1948年生) 「年金生活に入る気持ちにはまだなれません」





2004年4月25日〈日)この日、オーストリアでは次期大統領選挙が行われます。

Keep SMILING! Dr.Benita Ferrero-Waldner! 

Keep GOING!  Dr.Heinz Fischer!
 

 


 Dr.Heinz Fischer が大統領に選出されました。2004年10月で100日就任期間が経ちました。Dr.Benita Ferrero-Waldnerは外務大臣を辞任、EUに転出。EU委員になります。

 (2004年10月18日記)

                                     Marchtrenk19.April 2004

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