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    その一、選挙

その二、Arnold Schwarzenegger

その三、オーストリア人が好む「オーストリア人百人」 または [オーストリア人百人一周]

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その一、 選挙 

  本日、2003年9月28日、オーストリアは全国的に日曜日、チロル州とわたしが居住している、ここオーバーオーストリア州でも州の首長とそれぞれの地方都市、町、村での議会選挙日である。いや、であった、と過去形で書く方がより正確ですね。

オーストリアに少しは(政治的に)関心がある方ならばご存知のことと思いますが、オーストリアの政党として目立つ、大きなものとしては、国民党(ÖVP)、社会党 (SPÖ)、自由党(FPÖ )、緑の党(Grüne )の4政党があります。そして更には共産党をはじめるとする小さな政党もたくさん存在するのでしょうが、オーストリア政局に影響力を及ぼすというほどではありません。

現オーストリア政府は国民党と自由党との連立政権です。各州にあってはそれぞれの党が独自に多数投票数を得て、それぞれ各州を運営しています。たとえば、わたしが住むオーバーオストライヒ州の知事は 長年、国民党がその席を占めていますが、州内市町村の首長は社会党出身者で占められている所が多いです。チロル州の知事は社会党、南に下ってケルンテン州は唯一、自由党の元党首が知事の席を占めています。

 

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地に付いた選挙運動?

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さて、お堅い政治の話、わたしは好きではありません。読者の皆様はどうでしょうか?オーストリアの選挙をいわば部外者、外国人という立場で眺めているしかなく、余り関心はない、と言うのがわたし自身の偽らざる本音です。わたしはオーストリア国民に帰化して、選挙権を有しているわけもでもありませんし。わたしが住む小さな市でも選挙ということで、各党の候補者はそれなりに選挙運動をつみかさねてきたことでしょうね。街に出てゆくと適当な所に候補者の顔がデカデカと印刷された立て看板が置かれているのをみるし、国道沿いを車で走っていると大きな広告看板が運手者の目を奪いますね。我が市では、などと書き始めると、恰も市の関係者風に聞こえるかもしれませんね、実際そこでわたしが働いているわけでもありませんが、先月引っ越して来て、そんなに愛着があるわけでもありませんが書類上、そして地理的にもこの市の住民となったので我が市、でこの市では我が奥さん、先週、秘書にアポイントを取って、新しい市に住むようになったからと挨拶を兼ねながらも、ついでに就職の依頼もと、社会党出身の市長に直接会ってきた、とか。われらの家庭にも毎日の生活の糧を与えてくださいませ、と選挙運動ならぬ、再就職活動。

先々週の土曜日の朝、家の前の小さな庭で空からヒラヒラと落ちてくる枯葉を掻き集めていると、知らないおじさんが我が家への入り口ドアを断りもなく開け、笑顔しながらわたしのいるところまでやってきた。見たこともない人、何だろう、誰だろう、何の用だろう、と不思議がっていたら目の前にやってきてしまい、何をかを手渡してくれた。直ぐにそのまま踵を返して姿を消してしまった。当市の議会に立候補している国民党の候補者の一人、本人であった。何故分かったかというとチラシとご自分の顔写真が載った往復絵葉書きのようなもの、そして国民党の名前が印刷された、プラスチック製のシャープペンシル(今でも日本ではシャープペンシルと言うのだろうか??)を呉れた。貰ったペンシルで今こうしてオーストリアから綴っています、と書きたいところですが、実はコンピュータ画 面を見ながら手元ではキーを叩いて“書いている”ということについては多言、駄弁かな? を要さないでしょう。わたしは国民党のファンでもありませんのでペンシルは使いません、とは言いませんが。

各家を訪ねながら郵便ポストにチラシ、顔写真を入れながら、我が家のポストのところにも来たという所、わたしが外に出て恰も待ちうけていたようだということでわたし日本人に直接手渡してくれたということだった。それだけのこと。

 

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選挙を巡っての、日墺太利比較

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日本での選挙とオーストリアの選挙を身近に体験してみた立場で比べてみると、ひとつ大きな相違を 発見した。発見した喜びを禁じ得ない。要するに、日本は誠に五月蝿(うるさ)い。オーストリアはまことにしずか。天地の差、この対照に気づいたわたしはここで序に書いておくことにした。宣伝カーが候補者の名前を連呼しながらそこら中を走り回っているのをオーストリアでは見たことがない。この静かさがわたしは気に入ってしまった。日々の生活が騒音によって乱されることもなく平穏無事に流れて行く。そんなオーストリアでの生活風景が好きになってしまった。

オーストリア、緑が一杯、出来れば山の方、もちろん、不便なこともあるのでしょうが、もっと静かでよいかも。オーストリアに来たからにはそんな所で過ごしてみたいとも思うが、先立つものがないから諦めるしかない。

 

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選挙とゼンメルの贈り物

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昨日の日曜日、選挙投票日、別にわたし自身が投票に出かけて行くという訳ではありませんでしたが、結構早朝に目覚めてしまいました。やはり選挙の行方が気になるのでしょうか。(うそうそ)。窓のカーテンを引いて、外を見ると、霧が掛かっているようだ。まだ夜は明けていないが見て取って分かる。と、庭の方、そして金網格子ドアの方に目をやると、何か白いものが、、、、普段見たこともないものがドアに寄り添うようにぶら下がっている! 珍しい。何だろう?

ガラス戸を開けて、オーストリアの冷たい空気を全身に浴びながらも格子ドアの所まで数メートル、出向いて行った。紙袋であった。取り外して、中を見たらゼンメル二個と小さなリンゴが一個入っている。何かパンフレットも入っている。よくよく観察してみると当市で立候補していた国民党の候補者からの更なる、ご挨拶であった。本日よろしく! ともちろん記されていたと記憶するが、そんなパンフレットはわたしには関係ない、すぐにゴミ箱へ直行。残りの二個と一個は有難く頂戴した。

 

ドイツでは Brötchen ブロートヒェンと言うものですが、

  オーストリアでは 

Semmel ゼンメルといい、安く買えるものです。

日本のアンパンを若干大きしたようなキツネ色の、つまりこんがりと日焼けしたオーストリアの若い女性の肌のように、でも中には何も入っていない、だからチーズやらハムやらキュウリやらサラダやら 何やらを入れてハンバーグパンのようにして食べるものですが、オーストリアに来てわたしはこのパンの大パン、いや大ファンになってしまった。

オーストリアでは多分日常的な何の取り止めもない普通のパンなのでしょうが、これには目がないわたし。目がないと言っても実際には目があるのですが、そして目に入れても痛くはないとは言うものの入れることはない。だから口に入れる。

わたしの場合、ギザギザ刃のナイフで縦に真っ二つに切って、その両面にはオーストリア製の、健康的な純粋蜂蜜をたっぷりと塗りたくって食べる。これがわたしのささやかな朝食での贅沢、もちろんコーヒーを飲みながらパクつくというスタイル。簡単でしょう。我が生活の糧が思わぬところから届けられたのでした。オーストリアの選挙運動なんて関係ない。

 

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選挙結果

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 ところで、一夜明けた開票結果を概略的に記します。

オーバーオストライヒ州に限って記せば、全般的に社会党の「勝利」だったと言えるようです。緑の党も“勝利”で沸き返っているようです。

当州に限って、今回の選挙後も国民党が第一党であることに変わりがありませんが、自由党への票が大幅に社会党と緑の党へと流れて行ったようです。従って、と言うか、自由党は大いに負けて頂きました。 

ちょっと序に、この党に関連して付記しておきますと、この筆者、いわゆる一介の一外国人ですが、この党は個人的に好かんです。第一の理由、それはオーストリア国にいる外国人たちに対して、またこれからオーストリア国に入ってきて住もうとするガイコク人に対するいやがらせ的な、敵視するような態度、雰囲気、ナショナル的なその姿勢が気に食わんのです。

今回の大敗振りを自分勝手に想像、分析してみると、今までの自由党支持者たちも国際的に(?)目覚めてきたということになるのでしょうか。同党の、オーバーオストライヒ州党首は辞任したいと意思表示しているらしい。自由党など解散してしまった方がオーストリアのためになる、と別のオーストリア人(有権者でしょう)が少々過激なコメントをしているのをインターネット・サイトで読みました。

この国際化された、国際社会に生きる我々人間たち(この地球上に生きる我らは皆、兄弟姉妹であるべきです、と誰が言っていたのかは忘れましたが、わたしはこの理想――早く現実化したいものですが――に与する組に属します)はこの理想を現実的に推し進めて行く立場にあるかと思います。山々に囲まれた国、内陸の国、その中に生きる人々、その歴史から引き出された考え方に基づいて生きている人がいても別に不思議ではありませんが、グローバルな視点からものごとを捉えて行けるようになりたいものです。  

 

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その二、Arnold Schwarznegger

以前のオーストリアからのメール・No.5で言及しました。

オーストリア国が誇る映画俳優、オーストリアはシュタイヤマルク州出身のアーノルト・シュワルツネーガーが現在、アメリカはカリフォニア州、州知事選挙に出馬して選挙戦を戦っている最中ですね。

出馬しない、と言っていたのに、奥さんと話がついたのでしょうか、米国カリフォニア州の州知事に当選すると本人は確信しています、当然でしょうが。オーストリア国内のマスメディアも大方、シュワちゃんを応援していますね。先回のテレビ討論番組はわざわざ日本でも放映されたとか。日本でも隠れた応援者がたくさんいるのでしょうか。

元レーガン大統領のように、さらには将来、米国大統領に目指すのでしょうか。いえいえ、米国の法律によるとガイコク人はその資格がない、と規定されているそうです。残念! 

まあ、カリフォニア州知事に選出されれば、オーストリア国の誇りも更に昂進されることになるかもしれません。尤もご本人はオーストリアを嫌って海外に出て行ったとか。ご本人がインタヴューに答えていました。そんな雑誌記事だったか、読んだ覚えがあります。大きな理想、夢を持った人は自国に留まっていられないとも言えるかも知れません。

 オーストリア人とは一体全体どんな国民なのでしょうか、この点についてはまだ個人的には勉強不足、これからも研究してゆくことになるかと思います。少しずつ分かったことをメールして行きたいとも考えていますが、わたしの、この国での生き延び作戦、早く入手しないと、、、、いつまで続くものでしょう。いや、そもそもいつはじまるでのでしょうか。

No news is good news. といわれますが、No mails from Austria is no mails indeed. とならないように頑張りたいと個人的に決意しています。

 

 

 

その三、 オーストリア人が好む 「オーストリア人百人

  オーストリア人百人一周

そうそう、面白い統計が出ていました。オーストリア人自身が好む、「オーストリア人百人」。 百人のリストをここに挙げたとしても、知らない人もたくさんいるでしょうし、面白くもないでしょう。だから、しません。

この百人を研究すればオーストリア人のことが分かるかも。分かってどうする? そんな声も聞こえてきそう。 何もオーストリア人研究のためにわたしがオーストリア国に住んでいるわけでもありませんが。どこに住もうともそこがわたしにとっての天国極楽、 そんな風に言えるようになりたいものです。

 

さて、 第一位、 誰だったと思いますか? 日本人にもたくさんのファンがいますよね。わたしも実はファンです。 若くして亡くなった天才音楽家、もうご存知ですよね。 M・・・・。

 次に、第二位は抜かして、

第三位

オーストリア国がこれまた誇る、スキースター、Hermann Maier(ヘルマン・マイヤー)が占めています。リスト下の方に出てくるシュワちゃの活躍ぶりに負けるとも劣らない滑走上での活躍振り Herminator ヘルミネーターという綽名、別名をもらっています。

 

さてさて、 Terminator ターミネーター、ことシュワちゃんもオーストリア人の好む人物の一人としてリストに載っています。

第何位になっているでしょうか? 想像が付きますか? 

rchtrenk, 29.September 2003

 

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